日本眼科学会:眼科用電子カルテシステムのあり方について
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眼科用電子カルテシステムのあり方について

 日本眼科学会の前理事会は電子カルテ導入、運用の問題点について具体的な検討をIT委員会に要望した。委員会は大学附属病院主任教授へのアンケート、臨床眼科学会でのシンポジウムなどを通して多方面から検討を加えた。その結果、拙速な導入は眼科診療、臨床研究において危機的混乱を招きうるとの詳細な内容の答申をした。日本眼科学会はこれを受けて厚労省と文科省に対し拙速な導入は控えるべきとの要望書を提出した。本答申は昨年の日眼会誌108巻5号に掲載した。
 一方この答申を受けた時点で、早晩電子カルテ化の方向は避けることはできなくなるとの視点から新電子カルテ化検討ワーキンググループを構成し、眼科用電子カルテシステムのあり方について検討を要請した。委員会は他科にない特殊性を有する眼科に必要な独自システムのあり方を検討するとともに、日本眼科学会仕様の入力テンプレートを作成した。以下に大鹿理事を委員長とする委員会からの答申を掲載する。

平成17年3月23日

財団法人日本眼科学会
理事長 樋田 哲夫


財団法人日本眼科学会
理事長 樋田 哲夫 殿

日本眼科学会新電子カルテ検討ワーキンググループ
委員長 大鹿 哲郎
委員 東  範行、伊藤 逸毅、永田  啓、前田 直之

眼科用電子カルテシステムのあり方について 答申

システム全体について 入力システムについて 表示システムについて
入力テンプレート例

 眼科は自科検査が非常に多く、科内の各所でデータ入力を行い、また情報の相当部分はスケッチによって記録保存され、さらには写真などの画像データを多量に扱うという点で、他の科にない特殊性を有している。したがって、電子カルテシステムの導入にあたっては、全科共通システムのみで対処することは不可能であり、以下に述べるような条件を満たした眼科用電子カルテシステムが必須である。

システム全体について

  1. 眼科では多量の画像データを扱うが、画像データを本体サーバーに転送することは、回線容量の点で不可能である。もしあえて転送しようとすれば、回線の混雑化・効率の大幅な低下を招き、本体システムに大きな障害を与える危険性がある。そこで、データ保存のために、画像ファイリングシステム(部門サーバー)が必要である。この画像ファイリングシステムは、眼底写真や超音波検査など眼科器械と接続し、そのデータを保存するとともに、眼科診療を行う場所(外来、病棟、手術室、特殊検査室など)でデータ閲覧ができるものでなくてはいけない。
  2. 完全ペーパーレス化を目指すのであれば、眼科検査データのすべてをデジタル化する必要がある。現在多くの施設では、アナログ記録方式による写真装置や、デジタル出力方式に対応していない検査機器を有しており、これらを更新してデータのデジタル化を図る必要がある。
  3. すべての検査データのデジタル化が不可能であれば、紙カルテの併用、あるいはデータのアナログ保存が許可されるべきである。

入力システムについて

  1. 全科共通のカルテを使用する場合、入力テンプレートを準備する必要がある。現在、眼科用のテンプレートを用意している電子カルテメーカー(富士通、NEC、IBMなど)は皆無で、各施設の担当医師がテンプレートビルダー等のテンプレートを作成するソフトウェアを用いて手作業で行っているのが現状である。眼科医が使いやすく、またどのメーカーでも同じようなインターフェースになるよう、日本眼科学会仕様の入力テンプレートを作成した。画像サンプルとして日眼ウェブサイトに掲載するので、これを参照して各システムに合った入力テンプレートを作成して頂くことになる。
  2. 眼科所見の多くはスケッチで記録されるが、全科共通の画像作成ソフト(ドローソフト)でそれを行うことは無理である。眼の各部の状況を記録するためのテンプレートを含め、最低限必要な仕様を作成した。
    (1)ハードウェア
     ドローソフトを使用する上で、ハードウェアとして、液晶ペンタブレットとドローソフトをストレスなく動かす性能のコンピュータが必要である。液晶ペンタブレットの画面表示はフルカラーで、解像度は1,280×1,024以上(最低でも1,024×768)で、ペンを読み取る空間分解能は0.05mm以下のものが要求される。
    (2)ヒューマンインタフェース
     ストレスなく動かすためには、電子カルテを動かした状態で、ペンタッチで画面をさわってから点が描画されるまでの時間(タッチレスポンス描画時間)が0.1秒以内である必要がある。また、ペンを動かして絵を描く時に違和感がないかどうかを必ずユーザーがチェックする必要がある(ヒューマンインタフェースのユーザー検証)。
    (3)ソフトウェア
    ・ペンで描画した個々のデータには、誰がいつどの患者のカルテに記載したかというインデックス情報を付加し、保存する。
    ・簡単にスケッチやシェマを書くためのシェマツールと、網膜剥離などの状態を詳細に描くための詳細描画ツールが別々に必要である。詳細描画ツールには、紙ベースのスケッチ・眼科画像をスキャナー入力できる必要がある(剥離の詳細画像などは色鉛筆で紙に描いたものをスキャナーで入力する方法がより効率的である。詳細描画ソフトの取り扱いに慣れた段階でそちらに移行すれば良い)。
    (4)シェマツールの仕様
    ・シェマツールは電子カルテの標準入力の一つとして扱い、別プログラム・描画用の別ウィンドウ等で処理しないこと(今の電子カルテでは、図を書くためにわざわざ別のプログラムを動かして、図を描き、その後これを電子カルテに貼り付けるという操作を行っている)。
    ・カルテ上のどの項目に対しても、ペン入力でき、ペン入力データをキーボード入力データと等価に扱えるようにする(図だけでなく、所見も手書きで入力できるようにする)。
    ・データ形式は、ベクトルデータを原則とし、拡大縮小が無段階でできること。
  3. 入力インターフェースとしては、液晶ペンタブレットが推奨される。マウスでの絵入力はまったく実用的ではない。

表示システムについて

  1. 自科検査や処置が多いという科としての特性上、全科共通表示システム上に表示される項目が非常に多く、かつ表示順序に整合性が無くなってしまい、使い勝手が妨げられている。眼科に関連した項目のみを抜き出し、予め決めた順番で表示できる機能が必要である。例えば、視力、眼圧、視野、前眼部などという順番で表示し、受付・点眼・処置などの記録はその他の部分にまとめて表示するなどである。
  2. 入力データを全科カルテに表示する際の、表示方法・表示順序の例として、日眼仕様のものを作成した。

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