日本眼科学会:理事会から(109巻3号)
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日眼総会・臨眼はどう変わっていくのか

 皆さん、日本眼科学会総会(日眼総会)や日本臨床眼科学会(臨眼)の主幹がどのように決定し、内容がどのように決まっていくか、ご存知ですか?

開催校(学会長)の決定
 日眼総会も臨眼も、日眼評議員会の投票で学会長が決まります。評議員会は、年に2回、日眼総会の前日と、臨眼の前日に開催されます。このうち、春の日眼総会の前日に行われる評議員会で、日眼総会と臨眼の学会長が決まります。選考は立候補制ですので、開催を希望する学会長候補者は、開催地、会期、交通宿泊、また抱負についてあらかじめ書面を提出しています。
 3年後の学会長の選考が行われますので、今春の評議員会では、2008年の日眼総会と臨眼の学会長と開催地が決定します。

従来のプログラム決定方法
 学会長が決まれば、その担当校がプログラムのすべてを決定して準備するというのが、これまでのやり方でした。特別講演(日眼総会の特別講演のみ事情が異なるので除きます)、招待講演、シンポジウム、教育セミナー、インストラクションコース、一般講演、ポスター、ランチョン・イブニングセミナーなど、担当校の責任でほとんどが決められてきました。
 これは、長年にわたって行われてきた方法で、日本の眼科学会のあり方としては標準的なものでした。しかし、ここ数年になって、いくつかの問題点が指摘されるようになってきました。

問題点とは?
 一般的に指摘された問題点とは、このようなものでした。(1)日眼総会も臨眼も、前後年との連携がなく、継続性を欠いている。(2)学会長や主催校の方針によって各年の内容が大きく変動し、質的なばらつきが非常に大きい。(3)日眼総会と臨眼の役割分担が明確でなく、また、有機的な連携が図れるようなシステムがない。(4)日眼総会そのものの魅力が減じ、参加者数が伸び悩むとともに、開催担当への立候補が非常に少ない。

アメリカの方式
 一方で、米国の状況に目を投じると、American Academy of Ophthalmology(AAO)も、Association for Research in Vision and Ophthalmology(ARVO)も、American Society of Cataract and Refractive Surgery(ASCRS)も、それぞれの学会事務局が毎回総会を手掛けており、基本の学会フォーマットの上に、時々のトピックスをうまく取り入れて、時流にあった総会を開催しています。継続性、役割分担の点で、極めて明確なものがあります。
 米国のこれらの学会は巨大な事務局を持っており、予算も巨額ですので、事務局単独で学会が開催できてしまうのですが、日本では事情が異なります。そこで、日本独自の方法で、現在の問題が解決できないか、議論が交わされました。

プログラム委員会の導入
 日本方式として考え出されたのが、日本眼科学会総集会プログラム委員会の創設です。プログラム委員会とは、日眼総会・臨眼の学術プログラム部分を継続的に担当する組織です。学会のプログラムは、全部この委員会が決めます。継続的にということですので、春の日眼総会でこのようなシンポジウムをやったので、秋の臨眼ではこういうシンポジウムにしよう、次の日眼総会はこうしようというように、計画的に、連携を持たせた立案が可能となります。日眼総会と臨眼の役割分担も、ビジョンを持って決めることができます。
 プログラム委員会は、シンポジウムの構成を行い、教育セミナーとインストラクションコースの採否を決定し、一般講演・ポスターについても採否と振り分けを行います。後述しますが、特別講演と招待講演にも関与します。

プログラム委員会の構成
 具体的には、各専門学会にプログラム委員の推薦を依頼します。人数は、各専門分野(角膜とか、白内障とか、緑内障とか)3名ずつで、それに日本眼科医会と日本眼科手術学会からの選出委員が各3名、さらに日眼総会・臨眼の学会長(次期、次々期も含む)、さらに日眼理事長が必要と認めた若干名が加わり、総計で40名ほどになります。この組織は昨年の春に発足しました。2007年の学会から担当します。
 委員の互選で、委員長と次期・次々期委員長が決まります。委員長は一年間、2回の学会を担当します。初代の委員長は坪田一男教授(2007年日眼総会と臨眼を担当)、次期が小生(2008年担当)、次々期が山下英俊教授(2009年担当)と決まっています。

学会長の役割は?
 プログラム委員会は、学術的な内容には全面的に関与しますが、学会開催そのものまで行うことはできません。したがってこれまで通り、冒頭に紹介した方式で学会長は選出されます。学会長は、会場の手配、学会の運営、器械展示、ランチョン・イブニングセミナーなどを担当します。また、2割を上限として、シンポジウムに学会長枠が設けられています。
 この方式の導入によって、明治以来、長年続いてきた伝統的な学会方式が大きく変わり、学会長の役割も大きく変容します。あまりドラスティックな方式の導入には、抵抗が強いのではと危惧されましたが、評議員会ではすんなりと可決、受け入れられました。ここだけの話ですが、何回か、非常に独自色の強い内容の学会が(独自色の強い場所で)行われたことが、この議論の追い風になったようです。

特別・招待講演
 特別講演と招待講演は、学会のメインイベントに相当するもので、その位置づけは非常に重要です。演者に指名された側も大変な名誉で、履歴書に特記できる重要事です。しかし、これまで特別・招待講演の決定方法は公になっておらず、知らないうちに決まっていっていたのが実情でした(日眼総会の特別講演は、特別講演選考委員会という組織が決定していますので、事情が異なります)。
 プログラム委員会制度の導入に伴って、特別講演(臨眼)と招待講演(日眼総会と臨眼)の枠組みも変化しました。それぞれ2名ずつ選出されますが、学会長が1名、プログラム委員会が1名の決定権を持ちます。このうち、プログラム委員会枠については、非常にオープンな決定方法が持ち込まれることになりました。
 まず、学会の2年前に特別・招待講演の自薦・他薦を受け付けます。プログラム委員には書面で依頼しますが、この推薦は日眼会員全員にオープンになっており、日眼会誌上およびホームページ上で告知されますので、どなたでも推薦することができます。その中からプログラム委員会で投票を行い、調整した上で、最終的に決定されます。このように、非常に透明性のある方法で選ばれることになりましたので、特別・招待講演のprestigeは今後さらに高くなっていくものと思われます。

学術集会を取り巻く環境
 その他にも、学会を取り巻く環境は変化しつつあります。まず、地方学会のあり方が大きく変化してきました。すでに関東眼科学会と中部眼科学会が、長年の歴史に終止符を打ちました。今後さらに、総合学会は全国規模の学会に、専門学会はそれぞれの分野の単独専門学会へと、2方向に収斂していくと思われます。
 地方学会の廃止は、その他にも思わぬ余波を生みました。中部眼科学会がなくなったということは、それに付随して行われていた専門別研究会が行き場を失ったということを意味します。このうちのいくつかは、日眼総会や臨眼での専門別研究会に開催を申請しました。また、眼科学の専門化・細分化を反映し、新たに専門別研究会の開催を申請している組織もあります。
 これらを今後も無条件、無制限に受け入れて良いのか、という問題が生じます。すでに、両学会とも多数の専門別研究会を抱えています。会場費は本学会が負担していますし、時間枠の点からいっても無制限に増やしていくわけにはいきません。これらについて、総合的な立場から専門別研究会の今後のあり方を考えようと、プログラム委員会の中にワーキンググループができました。

 以上のように、日眼総会と臨眼は、これから次第にその姿を変えていくことになります。日眼総会は110回を、臨眼は60回を迎えようとし、すでに制度上、相当金属疲労を起こしていた部分があったのも事実です。プログラム委員会の導入により、新たな目で学会のあり方を見つめ直すことができるのは、とても良いことだと思われます。
 また、時あたかも新臨床研修制度(いわゆるスーパーローテーション)が始まり、研修医教育の問題、眼科の適正人員の問題、卒前教育の問題などが一気に押し寄せてきている時期です。アカデミアとしての学会だけでなく、職能団体としての学会のあり方、そしてそこにおける人員確保と教育の問題が、今まさに厳しく問われています。ただ学術集会のあり方のみに論点を矮小化することなく、日本の眼科の今後50年の方向性を視野に入れた議論が求められているといっても過言ではないでしょう。会員の皆様にも、是非幅広い関心を持って頂ければと思います。

財団法人日本眼科学会
常務理事 大鹿 哲郎

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