日本眼科学会:理事会から(111巻7号)
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理事会から

 本年6月から前任田野保雄理事長の後を受けて、財団法人日本眼科学会の理事長を務めることになりました。日本眼科学会は、数ある医学系学会組織の中では唯一に近い財団法人です。他は一般に社団法人であり、日本眼科医会も例外ではありません。社団法人は最高意思決定機関が(社員)総会であり、すなわち何をするにも原則的に代議員会および(社員)総会の決を経なければいけないため、迅速な対応ができかねない欠点があります。世の中がゆっくり動いているときは良いのですが、近年のように、専門医制度、卒後臨床研修必修化制度、社会保険制度等の眼科を取りまく状況が急速、かつ流動的に変化しうるとき、その意思決定および決議業務執行機関として理事会がこれに当たれる財団法人は大変に好都合、かつ有利であると思います。激動の時代には、社会科学的な適者生存と発展(換言すれば不適者滅亡)の原理が働きます。財団法人の利点を活かした迅速かつ的確な対応をすることにより、社団法人の他組織に先駆けて生存・発展組に日本眼科学会は入ってゆきたいものだと思います。

 日本眼科学会にとって、また平成19年度〜21年度の新理事会にとっても幸いなことは、田野保雄前理事長、樋田哲夫前々理事長時代の御努力のお蔭をもって、今後日本眼科学会の進むべき方向、すなわち将来像が、充分に可視化され、かつ評議員および一般日眼会員の皆様方も含めたコンセンサスが得られつつある(またはほとんど得られた)と考えられることです。日本眼科学会は医学系学術団体である以上、眼科学の発展と高品質の眼科医療の具現がその重要な課題の一つであることは多言を要しません。本年度(平成19年)の第111回日本眼科学会総会からは、プログラム委員会が長い準備期間を経て日本眼科学会総会と日本臨床眼科学会の学術プログラムを統括するようになりました。これにより長期的展望に立脚した効率的な日眼、臨眼両学会の運営が可能になり、より日眼会員の皆様にとって学術的に高品質で日々の臨床に有用かつ参加しやすい日眼と臨眼に進化して行くはずです。

 専門医制度は、現在医学系学会の中で眼科が最も確立したものの一つになっていると思われますが、卒後研修必修化(スーパーローテイト)の悪影響が特に地方の大学において顕著な現在、その慎重かつ迅速巧妙な制度見直しと運用を計っていかなければいけません。早く諸外国と比肩しうる眼科専門医育成制度を確立することが大事ですし、10年後の眼科医の質と量を大きく左右しかねない重要な課題であります。

 樋田前々理事長の時代から考えられていた日眼中長期目標の可視化と具現化のための戦略企画会議は平成18年6月に行われ、既に6つの委員会が各々の目標を具現化すべく活動を開始しています。勿論その効果はすぐに可視化されるものではありませんが、確実に日眼全体の機能、ƒ(x)のΔƒ(x)/Δxは常に正(>0)で動いており、2〜3年後を楽しみにして待って良いと思います。

 つい最近、2014年の国際眼科学会(WOC)が日本で行われることが正式にICO(International Council of Ophthalmology)で決定されました。前回の日本開催が1978年ですので36年ぶりということになります。いろいろ議論の多い日本の眼科の国際的地位の確立には、色々な意味で絶好の機会になるはずですので、早速今年度より対応しなければいけません。現在、国際的学術誌への日本人からの発表は、総数からは世界第2位と言われていますが、GDPまたは眼科医数で補正するとベスト10にも入っていないことを忘れてはなりません。7年後のWOCで、日本が単に都合のよいホスト国としてではなく、世界の眼科のリーダーの一人として諸外国からの参加者をもてなすためには是非この点をも改善すべきと考えます。

 他にも、眼科をスケープゴートとしてその場しのぎの帳尻合わせをしようとしていることが明白な診療報酬、保険点数の問題、まるで各病院の中での眼科の地位を下げるために行っているとしか思われない完全電子カルテ化の津波等々、日本眼科学会の航路は決して楽観を許しません。

 春秋左氏伝の一文に「外部の敵が攻めて来るのを寇(こう)と言い、内部で(足を引っ張り合って)戦うのを乱と言う」という語句があったように記憶しています。なるほど元寇、倭寇は日本または明にとっての外部からの侵略でしたし、保元・平治の乱は文字どおり日本国内の内乱で、古人は寇・乱の字義を正確に使い分けしているものだと感心したことがあります。残念ながら、現在の日本眼科学会を取り巻く状況は「寇」が少なくないようです。日本眼科学会の機能を多変量関数ƒ(xバー)(実際にはxの上に傍線)で例えてみた場合すべての偏微分係数Δƒ(xバー)/Δxn(n=1、2、…)を常に正に保つことを今期理事会のモットーとしたいと思っています。そうすれば将来のある時点で、日本眼科学会と会員すなわち眼科医は他の医学系諸学会のどれをもしのぐ質を手にすることができると思われます。どうぞよろしくお願いいたします。

財団法人日本眼科学会
理事長 新家  眞

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