日本眼科学会:日本眼科啓発会議の立ち上げ(111巻12号)
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日本眼科啓発会議の立ち上げ

 日本眼科学会会員の皆様、常務理事(社会保険担当)を拝命しています愛媛大学の大橋です。この「理事会から」では、本来ならば、次期診療報酬改定の話をすべきところでしょうが、流動的な局面の中で混乱を招いては一大事ですので、今回は、別の話題について紹介させていただきたいと思います。

 さて、第111巻6号の「理事会から」において当時の樋田庶務担当理事から紹介がありましたように、日本眼科学会では内部に戦略企画会議を立ち上げ、第一〜第六までの委員会を機軸として、眼科医療の質の保証、視覚障害の予防、視覚科学の推進を目標に中長期的な活動を開始しています。私の担当はその中の第五委員会、「外的関係:external relationship」で、眼科学会を取り巻くあらゆる外的組織とのコミュニケーション促進を図るのが任務です。「外的関係」と言えば、厚生労働省や文部科学省などの官僚機構、テレビや雑誌などのメディア、医学系を含む他領域の学会組織、あるいは海外の眼科学会組織などがすぐに頭に浮かびますが、何にも増して重要なのが国民の視線です。国民に眼科医療というものがどのくらい理解されているのか? このことが今後の眼科の浮沈を握っていると言っても過言ではないでしょう。その意味で、基盤となる啓発活動の展開は我々にとって極めて重要なミッションとなっています。

 この種の議論の中でよく取り上げられるのが白内障手術です。眼科医療のシンボルでもあり、手術数も図抜けて多いことから、世間(まさに外的関係)からの注目度にも高いものがあります。そうした中で、手術所要時間数分といういわゆる「神の手」がセンセーショナルに取り上げられ、白内障手術=簡単な手術との誤ったイメージが定着しています。背後にある眼科手術の先進性、独創性、革新性などがまだ十分に理解されていない点について忸怩たる思いがあるのは私一人ではないはずです。このような理解不足あるいは説明不足は白内障手術だけにはとどまりません。診療報酬改定の恰好の標的になっているコンタクトレンズ診療においても然りです。生体組織たる角膜に直接接触し、ケアを怠れば感染症などの重篤なトラブルを生じる危険性をはらんでいるにもかかわらず、一部ユーザーには「眼鏡」と同じような感覚で取り扱われています。高度管理医療機器に格上げされた点とのギャップにはただ驚くばかりです。

 ただ、これまでに国民への啓発活動が行われていなかったわけではありません。むしろ、その重要性はかなり以前より指摘され、学会開催時の市民公開講座、地域における目の愛護デー活動、あるいは新聞特集記事などを通じて、眼科医療についての啓発企画は地道に行われていたと言ってよいでしょう。ところが、期待したほどに実効が上がっていないのは何故なのでしょうか? 原因はいろいろありますが、一つに個々の会合あるいは組織の努力に依存しすぎていた点があげられます。作業の効率化、意見の集約化というコンセプトが欠けていたのかもしれません。そこで、日本眼科学会は、早速に日本眼科医会と協議し、一連の啓発活動を見直すとともに、運営体制を再構築し、一致団結してこの難局に立ち向かうべきであるとの結論に達しました。日本眼科医会との共同事業としては、既に日本眼科社会保険会議があり、透明な議論の中、保険診療に関する眼科医の意見集約に大いに貢献しています。そうした流れの中、第二弾として日本眼科啓発会議を立ち上げ、一定のコンセンサスの中で長期的な啓発活動を展開していくこととなりました。

 第一回の会議は既に今年5月に開催され、いくつかの活動方針について合意しています。第一には記者発表会を通じてのメディア啓発活動です。6月には、「白内障手術の社会貢献」と題するプレスリリース(演者:大鹿哲郎教授)を行いましたが、この内容は数多くのメディアで既に報道され、白内障手術の真の姿を伝えるうえで一定の成果があったものと評価しています。第二には、眼科医療の社会貢献度の評価を目的とした自主的研究の実施です。これについては、近年注目されている「value-based medicine(VBM)」をツールとして、白内障手術をモデルにエビデンス作りに取り組む予定です(担当:山下英俊ワーキンググループ委員長)。第三には、雑誌などの媒体を利用した啓発活動です。適切な媒体を選択し、継続的に記事を掲載することによって、より高い効果が得られるのではないかと考えています。

 まだスタートしたばかりですが、日本眼科啓発会議は、眼科医療の素晴らしさを少しでも多くの人に伝えるために、関係各所の理解も得ながら、あらゆる方面への啓発活動を積極的に推進していく所存です。会員の皆様には、忌憚のないご指摘と幅広いご支援を心よりお願い申し上げる次第です。

財団法人日本眼科学会
常務理事 大橋 裕一

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