日本眼科学会:理事会から(113巻7号)
日本眼科学会 Japanese Ophthalmological Society
サイト内検索
検索方法
English HOME English English
会員専用コンテンツMY NICHIGANDEX
サポートセンター
HelpMY NICHIGANDEXとは?
MY NICHIGANDEXへログイン
お問い合わせ サイトマップ
メインナビゲーションを飛ばす
Home会員のみなさまへ理事会から > 理事会から(113巻7号)
会員のみなさまへ
コンテンツインデックスへ戻る
学術集会
専門医制度
生涯教育
ガイドライン・答申
各種手続
学会誌
理事会から
日本眼科社会保険会議
学術賞・助成金一覧
眼科関連学会

理事会から

理事会から

 この度、新家 眞前理事長の後任として理事長を拝命いたしました。日本眼科学会の発展のために全力を尽くす所存でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 日本眼科学会は明治30年(1897年)に第1回総会が開かれました。我が国の医学学会としては日本解剖学会に次いで2番目、臨床医学会としては最も古い歴史を持ちます。昭和3年(1928年)に財政基盤を確立するため財団法人組織の設立許可が得られ、現在の財団法人日本眼科学会(日眼)が発足しました。当時の会員は856名でした。寄附行為によると法人の目的は、眼科学の進歩発展を図り、もって学術の発展に寄与することであり、この目的の達成のために総集会を開催し、日本眼科学会雑誌(日眼会誌)を刊行することなどとなっています。日眼はその目標に向けて研究成果の発表や討論の場、診療技術の向上を検討する場を提供するなど学問・技術の向上を第一義に真摯な活動を続けてきました。先達の努力により我が国の眼科学は目覚ましく発展し、世界の眼科学を牽引する業績を数多く残してきました。現在、会員は14,000名を超え、世界でも有数の低い失明率を維持するとともに、主要英文雑誌への論文掲載数は非英語圏で1位という、診療面でも研究面でも高い活動性を維持しています。

 しかし、眼科を取り巻く環境は社会、経済の影響を受け、医療・教育制度の変革、情報のグローバル化とともに厳しくなり、もはや臨床専門医の集団が内的な学術活動だけをしていたのでは現代の医療が抱えている問題を解決することはできなくなりました。専門家集団として社会と問題を共有し、その解決に向けて社会の支援を得ながら行動を起こさねば発展はおろか、その地位を維持し、危機を乗り切ることもできません。そこで、故田野保雄前々理事長の発案により今後の日眼のあり方を規定し、そのための行動指針を定めるべく平成18年(2006年)に日本眼科学会戦略企画会議が設立され、名誉会員、理事、評議員の意見をもとに基本戦略方針が決定されました。

 日眼戦略企画会議の詳細は既に日眼会誌に掲載されています。日眼の使命は最高の眼科医療を保障し、視覚障害を予防するために、眼科医教育を強化し、視覚科学を推進し、会員を支援するために最大限の努力をすることと規定され、その実現に向けて6委員会が設置されました。第一委員会は眼科医トレーニング関連で卒前教育の標準化により眼科志向者を増加させ、専門医志向者・指導者の教育プログラムの強化、標準化を図ります。第二委員会は生涯専門能力開発担当で、魅力的で継続性のある学会プログラムの作成やインターネットを通じた情報提供システムの強化など、既に実績をあげています。第三委員会は資格認定と施設認可関連で専門医認定試験・更新制度の見直しや研修施設の審査などを担当します。第四委員会は研究面を扱い、研究成果の国際的評価の向上、競争的助成金獲得情報の収集強化、公的研究機関の拡充支援などを担当します。第五委員会は外的関係でvalue-based medicineなどを通した眼科医療の社会的貢献理解の推進、視覚の重要性についての社会啓発活動、海外の眼科学会との連携、失明予防プロジェクト、社会保険関連、厚生労働省との情報交換などを担当します。第六委員会は会員支援と組織発展を担当し女性医師問題、勤務医問題、医療訴訟問題、関連専門学会との関係などを担当します。既に3年間で着実な成果をあげており、本年3月に中間評価を行い改組のもと、新たな行動計画を策定中です。理事長としては、この戦略指針に沿って粛々と行動を実行し、その目標実現に向かって努力する所存です。

 さて、日眼にとって現在差し迫った問題として新公益法人化と国際眼科学会(WOC)があります。前者は明治29年(1896年)の民法制定以来の国の法人制度の大改革によるものです。会員の日常に直接影響するものではありませんが、事務局の作業は膨大なエネルギーを要します。日眼は公益財団法人を目指しています。公益財団法人に認められると、税法上多くの利点があります。個人による現物寄附を受けることができ、寄附した人には所得税の非課税措置が適用されます。事業費も大幅に非課税扱いになります。ただし、事業費用の50%以上を国の委員会の定める公益目的事業―不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与するものに使用せねばならず、認可条件を満たすために予算を組んでいかねばなりません。現在は移行期間で平成25年(2013年)11月迄の移行を目指しています。

 WOCは平成26年(2014年)4月に東京地区で開催予定です。我が国では昭和53年(1978年)に京都で開催して以来2度目です。既に、学会担当業者を選択し見積もり作業を開始していますが、経済不況、円高を受け参加人数、会場、寄附金などの不確定要素が増加しています。インフルエンザのパンデミックなどの可能性も考慮せねばなりません。前回の京都では総参加者(登録者)は同伴者も含めて4,795名、うち海外からは3,243名でした。最近のブラジルや香港では1万数千人の規模ですからまったく新しい経験といえます。最近、東京で開かれた日本臨床眼科学会の参加者が8,000人余りでも会場は混雑していましたから会場の選択も問題です。肝心の経費については京都のときが約5億7千万円かかっていることを考えると、この不況下に募金活動も大変厳しいことが予測されます。近く組織委員会が発足の予定ですが、会員皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。

 新家 眞前理事長が、担当された日眼総会で大変感銘深い言葉を紹介されました。明治30年(1897年)の第1回日本眼科学会総会開会式での河本重次郎氏の挨拶の一文です。“諸君、国家は眼科に得る所すこぶる多し。眼科は小科といえどもその及ぼす所や大なり。人々の視力その明不明は、小にしては一家の貧富に関し、大にしては一国の盛衰に直接す。故に文明の国家は常に眼科を尊崇せざるなし。もし国あり眼科の重きを知らざれば、是れ不明の国なり。是れ盲国なり。是れ亡国なり。”110余年前の、この設立の気概を想い学会運営に当たりたいと思います(参考図書:日本眼科学会百周年記念誌 日本眼科の歴史1 明治篇,日本眼科学会,1997)。

財団法人日本眼科学会
理事長 根木  昭

メインナビゲーションへ戻る
このページのトップへ
お問い合わせ利用規約プライバシーポリシーアクセシビリティ
Copyright © 公益財団法人日本眼科学会 All rights reserved.