日本眼科学会:WOC2014とこれからの眼科国際協力(118巻2号)
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WOC2014とこれからの眼科国際協力

 まもなくWOC2014開催です。私にも理事会のメンバーとしての役割が割り振られていて、世界中からたくさんの仲間をお迎えすると思うと緊張が高まります。昭和53年に第23回国際眼科学会を担当された中島 章先生にそのことをお話したところ、「あの頃は海外に出たことがある会員も少なくて、いらっしゃるゲストも日本が初めてという方がほとんどでしたね。それはもう大変な緊張でしたよ」と懐かしそうに仰っていました。

 最近は、私が勤務する大学も国際化が進み、医学部6年生になると海外の医療機関で研修を受けることが可能になっています。また、海外の医学生が大学間の交換プログラムで臨床実習を受けに来ています。大抵は1か月程度の短い間ですが、どの国でも眼科は人気の高い科の一つのようで、こちらでも眼科を選択する学生が多くいます。もともと、好奇心旺盛な学生が日本にやって来るのか、外来診療を見学してもらっていても、積極的に質問してくるのでこちらもやりがいがあります。医学部に入る前に、生命科学系の勉強をしっかりしている学生も多いようで、我が教室の大学院生レベルの基礎知識を持っていたりします。一方、機会があれば短期間でいいので、日本の眼科診療のトレーニングや研究の手ほどきを受けたいと思っている海外の眼科医も多いようです。眼科領域に特化した奨学制度がいくつかあり、こちらで応募をお手伝いすると大変喜ばれます。例えば、公益財団法人日本失明予防協会は国際的な業務として外国留学者研究助成を行っていて、主として東南アジア諸国から日本に短期留学をする眼科医を対象に支援が行われています。年1、2名の受け入れで、協会が募集をして日本眼科学会に選考委員会を設けて審査が行われています。また、公益信託三島済一記念眼科研究国際交流基金も同様にアジア太平洋地域からの留学生に毎年3名までの助成を行っています。日本のNPOも頑張っています。海外に積極的に眼科医療支援を行っているNPOが中心となって作っている日本眼科国際医療協力会議(JICO)でも眼科医師の研修のみならず、眼科技術者の受け入れの支援を行っています。グローバルな短期留学のプログラムとしてはInternational Council of Ophthalmology(ICO)が行っているものがあります。これはあらかじめICOに登録している施設に候補者が受け入れの了承を得て、応募するシステムになっています。日本では14施設がホストとして登録されています。奨学金の審査に当たっては、ICOが行っているICO examinationに合格していると通りやすいようです。ちなみにこのICO examination(http://www.icoexams.org/about/)は、日本でも受けることができます。毎年、何人か日本に留学中の方が受験されています。

 WOC2014では第29回アジア太平洋眼科学会と第118回日本眼科学会総会も同時開催されます。アジアの国々のほとんどは、感染性疾患による失明のコントロールがほぼ完了し慢性の眼疾患対策へとシフトしています。日本と同様にあるいは日本以上に、人口構造が急速に変化しており、かつてない高齢化社会を迎えることが予想されています。また、地域間の医師の偏在など、現在の日本と共通した課題を多く抱えています。どの国もたくさんの白内障手術を行うための取り組みをしながら同時に、緑内障、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性といった治療が難しい疾患への対応に追われています。日本は先進国、そしてアジアの多くの国々は発展途上国と位置づけされていますが、発展途上からその先は日本と同じ方向に進む必要はないと思います。その地域にあった形で眼科ヘルスケアシステムが構築されればよいと思います。専門性を持った眼科医、一般眼科医、さらにそれをサポートする中間的な専門職スタッフをバランスよく育成していけば、日本以上に良いシステムだって構築できる可能性があると思います。先進国から発展途上国への一方向的な援助協力ではなく、お互いの問題を解決するために知恵を出し合う多国間相互協力が期待される時代になってきました。WOC2014がそういう協力のきっかけになれば幸いです。遠来の友人達を歓迎するとともに、多くの新しい仲間との素晴らしい出会いがあるように、緊張しながらも楽しみに準備を進めています。

公益財団法人 日本眼科学会
理事 村上  晶

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