日本眼科学会:WOC2014を終えて〜世界に見せた日本の力〜(118巻6号)
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WOC2014を終えて〜世界に見せた日本の力〜

図1 東京国際フォーラムの中庭に設置された満開の桜。
オープニングセレモニーの日に満開を迎えるよう特殊な技術で準備が行われた。

 国際眼科学会(World Ophthalmology Congress®:WOC)2014が無事終了しました。とても大規模な国際学会ですので、準備はいろいろ大変でしたが、あまりに大勢の参加者と満開の桜を目にした瞬間(図1)、すべての苦労が吹き飛んだとともに、努力が報われたことを確信しました。

 まずは多大なご支援とご協力をいただいた日本眼科学会(日眼)会員および関係の皆様に御礼を申し上げます。WOC2014は成功裡に終了したといってよいと思いますが、すべては日本の眼科が力を結集した結果です。

 5日間の学会の概略を報告いたします。

 史上最大のWOC

 約2万人(135か国)の参加者を集めるという、想像を絶する大規模な学会となりました。これは、WOCとして過去最大であるだけではなく、日本でこれまでに行われたすべての医学関係の国際学会でも最大であるとのことです。近年、肥大化している日本臨床眼科学会でさえ参加者が8千人台であることを考えると、国内からだけで1万人近くが参加した本学会が、いかに巨大なものであったか分かろうというものです。

 大規模国際会議の誘致は日本政府や東京都も積極的に進めている施策です。今回のWOCは、2012年に東京で行われた国際通貨基金(IMF)・世界銀行の年次総会と並ぶ経済効果をもたらすものとして、マスコミにも大きく取り上げられました。

 参加者が予想を大幅に上回り…

 過去のWOCの参加者数は概ね1万人程度であり、2008年香港の1万3千人というのがこれまでの最大でした。今回は陸続きでない日本で行われる学会であり、また正直なところ福島原子力発電所事故の影響が心配される時期であったため、参加者1万2千人(国内6千人、国外6千人)を目標として実施計画を立てました。

 目標1万2千人ということは、コングレスバッグや抄録集、ネームストラップなどもその程度の数、実際は余裕をみて1万3千個ずつしか用意していませんでした。

 しかし、事前登録期限を過ぎても登録者は増える一方であり、予定数を大幅に超えるのは確実。可能なものは急遽その数を増やして用意しました。しかし、作製に時間を要するコングレスバッグなどはどうしても間に合わず、参加者全員にお渡しすることができませんでした。想定を上回る事態であり、たいていの先生にはご理解いただけましたが、ご不便をお掛けしたことをお詫び申し上げます。

 また、後述しますが、ランチョンセミナーや社交行事でも予想以上の参加者が押し寄せたことによる混乱がみられました。

 内容・質にも最大級の評価

図2 講演会場の様子。
どの会場にも多くの出席者がみられ、非常に熱心に聴講していた。写真や動画の録画は禁止とアナウンスしても、構わず記録している海外の方が目立った。

 参加者が多くて盛会だったというだけでなく、学会の内容や質についても最大級の賛辞を多数いただきました。

 運営に関しては、細部に対する心配りや、きめの細かさという点で、日本に比肩する国はありません。正確・確実な学会運営は、我々が最も得意とするところです。エレガントで、すべてが準備されていて、とても気持ちの良い学会であったと、多くの海外参加者から高い評価をいただきました。

 学術の内容に関しては、国際眼科評議会(International Council of Ophthalmology:ICO)のScientific Program Committeeの功績が大です。ICOの学術委員会がプログラム編成を担当し、多くの新しい試みを導入し、好評を博しました。

 しかし、各国を代表する多くの著名な先生方が喜んで参加してくださったのは、日本で行われたWOCだからこそというのも、あながち間違った見方ではないと思います。実際、数多くの有名な先生方から、日本に行きたいので自分も演者に入れて欲しい(招待ではなく通常の演者で)、というリクエストが寄せられました。

 また今回、各分野(角膜や緑内障といったsubspecialty)のCoordinatorのメンバーに必ず日本の先生が一人含まれていたということも大きいと思います。過去のWOCでは締め切りを過ぎてもシンポジウムの内容や演者が決まらなかったり、内容が二転三転したり、変更やキャンセルが相次いだりしていましたが、今回は各分野の日本人Coordinatorがそのあたりの調整をタイミング良く行っていました。これが学術プログラム成功の大きな要因の一つであろうと考えています。

 また、参加者自体が多かったこともあって、どの会場にも大勢の聴講者が入っており、それも学会を盛り上げた大きな理由の一つでした(図2)。

 何故成功したのか、それは我々が日本人だから

図3 Ask Me法被を着た案内スタッフ。
的確でおもてなしの心に溢れる対応は、参加者の好評を得ていた。

 今まででベストのWOCである、これまで参加した中で最高の学会である、といった嬉しい声が、我々のもとに数多く届けられています。

 ハード面、例えば学会場の広さや便利さという点では、海外の施設に比べて我々は圧倒的に不利です。物価も決して安いとは言えません。交通渋滞もあります。その中で、何故これだけ成功したのか。その理由を種々思い巡らせましたが、私の中では、それは我々が日本人であるからという結論に至りました。以下に3つ理由を挙げます。

 まず一つは、学会の運営準備です。大規模な学会は数年間掛けて、組織として準備します。前述のように、この作業は我々日本人が得意とするところで、微に入り細に入り手筈を整えます。

 第二に、現場のスタッフの対応です。いくら準備が完璧でも、学会開催の数日間、現場で実際に参加者に接するスタッフの対応が悪ければ、すべては台無しです。今回、非常にたくさんのスタッフが運営に参加しましたが、一人一人が海外からのお客様に「もてなしの心」を持って接することを心掛け、日本人を代表する気持ちで仕事に当たってくれたと思います。

 海外参加者から寄せられた不満点として、東京国際フォーラムの構造が分かりづらいというものがありました。確かに我々日本人でも迷うことがありますから、そうでしょう。しかし、“Ask Me”法被を着たスタッフに道順を尋ねると(図3)、完璧なプロフェッショナリズムとホスピタリティで対応してくれた、分かりづらいという不満点でさえ結局、美点に置き換わってしまったということでした。

 第三に、日本人全体が持つ優しさと真面目さです。とにかく、学会場の中でも外でも日本人に接して感動したという声を、たくさん聞きました。財布を拾って走って渡してくれた、忘れ物が届いた、自分の仕事を中断して道案内をしてくれた、レストランや店のサービスが心温まるものであった、人々がとてもフレンドリーであった、などなど。「器械展示場で器具を買おうとしたら、規則で海外の方には販売できないと申し訳なさそうに断られた、なんと遵法精神に溢れているのだ」、と不平不満を言うどころか、感動を口にされた方もおられました。

 オープニングセレモニーの感動

図4 皇太子殿下に御臨席を賜ったオープニングセレモニー。
荘厳な中にも華やかに行われた。

 学会初日のオープニングセレモニーは、皇太子殿下の御臨席を賜り、荘厳な中にも華やかに行われました(図4)。

 皇室の御臨席は、日本人にとっても特別なものですが、海外の方にとっては、あるいはもっと特別なものなのかもしれません。リハーサルの段階では観衆は着席しながら皇太子殿下をお迎えする予定であったのが、実際には海外の方々が自然に起立され、全員起立してのお迎えということになりました。殿下が挨拶の中で、国際眼科学会の長い歴史や、quality of lifeにおける視覚の重要性に触れられたことに、多くの海外の参加者が感激していました(図5)。WOCがまさに、国を挙げての学会であることが実感されたのではないでしょうか。

 オープニングセレモニーでは、日本の伝統文化と最新テクノロジーの両者を紹介する“クール”な映像をふんだんに使用しました。海外の方には勿論ですが、日本人にも日本の良さを改めて感じていただけたのではないでしょうか。また、日本の眼科が世界に果たしてきた功績を紹介し、最後には老眼科医が未来の眼科医(孫)にバトンを繋ぐ過程を描くオリジナル映画を公開しました。映画には多くの観衆が真剣に見入り(図6)、終了後には涙を流している方(日本人も海外の方も)も少なくありませんでした。

 社交行事委員会が魂を込めて準備したオープニングセレモニーは、大きな感動を呼び、大成功に終わりました。

図5 皇太子殿下のご挨拶。
国際眼科学会の長い歴史や、quality of lifeにおける視覚の重要性について英語で述べられた。
  図6 オープニングセレモニーの映像に見入る参加者。
オリジナル映画は大きな感動を呼んだ。
 

 おもてなしと社交行事

 参加者の方に快適に、楽しく過ごしていただくために、数多くのおもてなし企画を行いました。華道(図7)、茶道(図8)、書道、着付け、餅つき、都内半日ツアーなど、無料の企画をたくさん用意しました。ほとんどの企画があっという間に売り切れになっていました。

図7 文化体験として無料で催された華道教室。   図8 同じく人気を博した茶道体験。
 

 4月の第一週にこの学会を設定したのは、一年中で最も美しい季節に海外からの参加者をお迎えしたいという、故田野保雄先生のお考えからでした。4月の第一週は会社の入社式や大学の入学式があり、大きな学会場の予約が最も難しい時期でもあります。それでありながら、やはり我々はこの時期にこだわりました。そう、それは桜のためです。桜の開花時期はもちろん正確には予測できません。例えば昨年は、3月下旬に桜は散ってしまいました。今年はどうなるか心配し、2月頃から開花予想に一喜一憂していたのですが、蓋を開けてみると、WOC開催期間と東京での開花時期が完全に一致するという幸運に恵まれました。田野先生の願いが通じたのだと思います。

図9 帝国ホテルの桜の間に設置した鉢植えの桜。

 自然の桜の他に、東京国際フォーラムの中庭に人工設置としては世界最大の桜を(図1)、帝国ホテルの桜の間にも鉢に入れた桜を(図9)、また学会の前日に行われたPresident's Dinnerでは39あるテーブルすべてに違う種類の桜を用意し(図10)、しかもそれらすべてを満開にするという演出を行いました。また同President's DinnerではICOの会長であるBruce Spivey氏の傘寿のお祝いと退任セレモニーを行いました(図11)。

図10 President's Dinnerの会場。
39のテーブルすべてに違う種類の桜を用意し、すべてが満開になるという演出を行った。
  図11 ICOの会長であるBruce Spivey氏の傘寿のお祝いと退任セレモニー。
 

 懇親会としては、金曜日の夜にジャパンナイトを行いました(図12)。3,000名収容という前代未聞の規模の計画であったため、集客が心配されましたが、前売りの段階でほとんど売り切れ、当日券がなくなってしまったほどでした。内容は、日本の祭をテーマにしたものであり、日本各地の祭をステージ上で披露し、次第に会場全体へと盛り上がりを広げていくという方法をとりました(図13)。祭りの屋台やゲームなども用意し、参加者の方にはそれぞれ楽しんでいただけていたようでした。

図12 ジャパンナイトでの乾杯。
3,000人が参加した壮大な懇親会となった。
  図13 会場全体がお祭りとなったジャパンナイト。
 

 ジャパンナイトの会場へ向かう交通手段として、サムライ・シップというクルージングを用意したのですが、こちらは海外参加者のオンライン登録であっという間に売り切れてしまいました。これが実に大好評であったのですが、船舶の関係で増便することができず、ご希望が叶わなかった先生方には申し訳ありませんでした。

 Speakers' Receptionは、講演してくださった演者の方々をお迎えし、御礼を申し上げるために催しました。また、WOC2014 Tokyoから、次回開催となるWOC2016 Guadalajara(メキシコ)への引き継ぎ(図14)、APAO2014からAPAO2015(中国、広州)への引き継ぎ(図15)のセレモニーも執り行いました。

図14 WOC2014 Tokyoから次回開催となるWOC2016 Guadalajara(メキシコ)への引き継ぎのセレモニー。   図15 APAO2014からAPAO2015(中国、広州)への引き継ぎのセレモニー。
 

 WOCの成功が日本の眼科にもたらすもの

 海外から参加された多くの先生に、日本の素晴らしさを認識してもらうことができたのではないかと思います。それは日本という国に対する評価でもあり、日本人に対する評価でもあり、ひいては日本の眼科に対する評価にも繋がるものです。今回、多くの日本人演者がWOCに登壇しましたが、海外というアウェーでの発表ではなく、国内というホームでの発表であるということが良い方向に働き、日本の眼科のレベルを十分にアピールできたと思います。

 国民体育大会(国体)やオリンピックでは、開催を契機にしてその地域のレベルが上がります。今回のWOCでも、多くの日本の先生方が自国でのWOCに向けて積極的に演題を準備したり、あるいはシンポジウムやセミナーを担当したりすることによって、日本からアジアや世界に向けての発信力が一段上がったのではないでしょうか。また、海外の先生方と新たに知り合ったり、旧交を温めたり、ネットワークを作ったりといった、国際学会ならではのメリットを多くの先生方が享受されたと思います。

 今回、発展途上国の若い先生方を対象に、300名という過去にない規模のトラベルグラントを用意しました。また格別に安い宿泊先も用意しました。これらの先生はこういった援助がなければなかなか国際学会に出席できない方々です。この機会を契機に、見聞を広げて自国における眼科医療のレベルアップに貢献していただくとともに、是非とも日本のファンになってもらえたらと思います。

 日本の先生方からは、日本人であることの誇らしさ・素晴らしさを再認識したという嬉しい意見を多数いただきました。特にオープニングセレモニーの感動、ジャパンナイトの盛り上がり、そして日本がホストとなってこれだけの学会を大成功させたということは、日本の眼科の実力を存分に示したものと言えます。

 1978年に京都で行われた国際眼科学会に出席された先生方は、素晴らしい学会だった、いろんな人に会えたと、36年経った今でも嬉しそうに懐かしそうに語ってくれます。WOC2014に出席された先生方にも、これから将来にわたって、今回の経験を後輩達に語り伝えていただければと思います。

 日本の眼科のさらなる国際化に向けて

 多くの若い先生方にとって、初めての大規模な国際学会参加であったと思います。若い先生方に最先端の雰囲気に直接触れてもらうことで、視線を海外に向け、国際的な視野を持って眼科学というものを考える契機になってくれれば、これほど嬉しいことはありません。

 日眼総会では2012年から国際化を心掛け、アジアを中心とする各国から演者をお呼びしたInvited Speaker Sessionを行い、また一般講演でも海外からの応募を奨励したり、トラベルグラントを設けたりしています。その試みが始まってから今年で3年目。今回のWOCをターニングポイントとして、来年以降もさらに国際化を推し進めていっていただきたいと思います。

 国際学会で戸惑った点・反省点

図16 ランチョンセミナーのランチボックス。
通常のランチボックスに加え、ベジタリアン用、イスラム用のものを用意した。

 予想はしていましたが、国内学会と国際学会は多くの点で異なりました。

 日本の先生方であれば、ランチョンセミナーであれ何であれ、整然と並んでいただけます。しかし、海外の方の中には、その常識が通用しない方がおられます。

 並んでいる列を無視する、ランチボックスを取ってどこか他に行ってしまう、家族の分だと言って3つもランチを持って行ってしまう、などなど。

 ランチボックスは、通常のもの、ベジタリアン用、イスラム用の3種類を用意しました(図16)。十分用意したつもりでも、予想より多くの来場者が押し寄せ、どれかがなくなってしまうこともあり、ご自身の希望のものがなくクレームを言われる方もおられました。申し訳ありませんでした。

 ジャパンナイトも3,000名というあまりに大規模なものであったため、会場の隅々まで気配りが行き届かなかったかもしれません。

 海外の方から最も不平が多かったのは、学会場が東京国際フォーラムと帝国ホテルの2箇所に分かれていること、器械展示場が様々な場所に分散されていたこと、の2点でした。これらは残念ながら我々の力の及ぶところではなく、日本の国策として国際的規模のコンベンション施設の建設が行われることを望むのみです。

 日眼会員・関係の皆様に感謝

 日眼会員の皆様におかれては、かくも多数の出席を賜り、誠にありがとうございました。また、4年前からWOC2014に備えて年会費の値上げをさせていただきました。その分は登録費の値下げに反映しましたが、ご出席でなかった先生ももちろんおられるわけですので、ご負担をお願いしたことに対して格別の御礼を申し上げます。

 日本眼科医会の先生方におかれては、会員の皆様への周知、登録依頼、会誌への原稿掲載など、あらゆる機会を捉えてのお力添えをいただきました。これだけたくさんの出席者があったのも、日本眼科医会の先生方のご協力の賜です。今回のWOCは、日本の眼科がまさに一つになって成し遂げた一大事業と言ってよいでしょう。

 WOC組織委員会、プログラム委員会、財務委員会、広報委員会、展示委員会、社交行事委員会、庶務委員会の諸先生方には、重要な仕事をいくつもお願いしました。ありがとうございました。

 日本眼科医療機器協会の皆様には、これまでにない規模の国際医療機器展示を無事に成し遂げるという大仕事をしていただきました。前々回のベルリンWOCから一緒になって視察をし、何回も何回も打ち合わせをした甲斐がありました。ご苦労さまでした。

 スポンサーの各社、株式会社JTBコーポレートセールス&モチベーションズ、東京国際フォーラム、帝国ホテルの皆様には準備期間を通じて常に支えていただき、そしてWOC本番では陰日向にサポートしていただきました。皆様のお力がなければ、この学会はできませんでした。

 共同開催の日本学術会議、また後援をいただいた文部科学省、厚生労働省、日本医師会にも謝意を表します。

 そして最後に、準備運営の主体を担ってくれた日本眼科学会の事務局の諸氏、株式会社コングレの皆様に、厚く御礼を申し上げます。長い間ありがとうございました。ただただ感謝の言葉しかありません。日本人は本当に勤勉で実直で、素晴らしいです。

 最後に

 日本でWOC2014が行われることになったのは、故田野保雄先生のお力です。2014年のWOCはアジアで行われることが決まっており、2007年に当時の日眼理事長である田野先生がICO総会でのコンペティションに臨まれました。ライバルはインドとタイで、彼らは発展途上国での開催に意味があると強く主張していました。票が割れ、決選投票にもつれ込みましたが、1票差で日本が開催国の権利を得ることができたのは、まさしく田野先生のお陰です。

 田野先生は日本の眼科の将来を考え、是非とも若い先生方に直接、国際眼科学会に触れてもらいたいと考えておられました。また同時に、世界の眼科医をどのようにして日本でもてなそうか、いろいろ考えておられたと思います。

 WOC2014の準備がこれから本格化しようかという2009年、田野先生は突然亡くなられてしまいました。私達は、日本眼科界の偉大なリーダーを失うと同時に、WOC2014に向かう羅針盤をも失ってしまいました。

 爾来5年。残された私達は、田野先生ならどうされたであろうか、常に考えながら一歩一歩前進してきました。日本の眼科の力を結集し、叡智を集めて、一丸となって、WOCの準備に励み、開催の日を迎え、そして何とか無事に終了することができました。桜も見事に咲きました。世界の方々に喜んでいただけました。日本の若い先生達はたくさん発表してくれました。日本の眼科は一致団結し、世界にその力を示しました。少しは胸を張って、田野先生の御霊前に報告できるかな、と思っています。

公益財団法人 日本眼科学会
常務理事 大鹿 哲郎

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