日本眼科学会:倫理審査委員会(120巻7号)
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倫理審査委員会

 私は数年前からJapanese Journal of Ophthalmology(JJO)のEditorial Board MemberとしてJJOに投稿された論文の審査にかかわらせていただいています。日眼会誌が投稿論文確保にご苦労されているのに対し、お陰様でJJOには数多くの論文が投稿されており、投稿論文数は十分な数になっています。現在の論文採択率は20%未満であり、この数値だけを取り上げると、JJOは超一流誌ということになります。しかし実情は、採択できるレベルの論文が少なく、このためにこのように高い不採択率になっています。

 さて、JJOではすべての投稿論文にInstitutional Review Board(IRB)での審査を受け、承認された研究であることを明記してもらうことを求めています。IRBが医薬品や医療機器の承認に対する審査を行い、それ以外は倫理審査委員会(Research Ethics Committee:REC)が審査すると役割分担をしている施設では、倫理審査委員会が研究を承認していることがJJOに投稿された論文を審査する前提となります。国内からの投稿論文であれば、所属施設名からIRBや倫理審査委員会のレベルをある程度想像することが可能ですが、国外からの投稿論文については、本当にちゃんとした審査が行われたのか判断が難しいことがあります。そのような場合には、書面によって審査結果を提出してもらうことがあります。

 ところで、平成26年に「疫学研究に関する倫理指針」と「臨床研究に関する倫理指針」が統合され、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」が制定され、我々研究者はこの倫理指針を遵守して臨床研究を進めていくことが求められています。その詳細は、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」および「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針ガイダンス」を熟読いただくのが一番ですが、以前の「疫学研究に関する倫理指針」や「臨床研究に関する倫理指針」にはなかったモニタリングと監査というプロセスが導入されました。モニタリングとは、研究活動の事実の確認と記録の作成が適正に行われているかの確認であり、監査は研究の記録から事実が再構築できるかどうかを時間を遡って確認する作業をいいます。そして、侵襲を伴う研究で介入を行う場合には、軽微な侵襲を除いてモニタリングが必須とされています。ここでいう軽微な侵襲とは、胸部単純X線撮影や一般健康診断時に行われる採血と同程度とされていますが、具体的に眼科の臨床研究で行うどのような検査が軽微な侵襲に当たるのかについては、明確な規定はありません。このため、各研究機関がそれぞれの倫理審査委員会で判断をしていくしか仕方がないことになります。

 もう一つの重要な動きに、倫理審査委員会の認定制度があります。全国には約1,400の倫理審査委員会が存在するそうですが、倫理審査委員会ごとの審査の質にばらつきが生じているという指摘がありました。このことは、JJOに投稿されてくる論文をみていても十分に同意できるものです。このような現状を鑑み、平成26年度から厚生労働省あるいは日本医療研究開発機構(AMED)において倫理審査委員会認定制度構築事業という倫理委員会を審査する仕組みが発足しました。平成26年度に9つ、平成27年度には6つの倫理審査委員会が認定を受けています。現時点では、1,400ある倫理審査委員会の僅か1%が認定を受けただけですが、今後、このような仕組みによって倫理審査委員会の「区別化」が進んでいくと考えられます。

 このように、国レベルでは被験者の保護と研究の質の確保のための体制作りが着々と進められています。認定倫理審査委員会を持つような研究施設では、教職員に十分な教育が可能でしょうが、学会発表される演題やJJOに投稿されてくる論文の大多数は、認定倫理審査委員会を持つ施設からのものではありません。そのような施設でも質の高い臨床研究が行われるように、また、日本の眼科学研究がさらに高いレベルを目指すために日本眼科学会が今以上に研究倫理の教育に積極的に取り組んでいくことは大変重要であると考えます。

公益財団法人 日本眼科学会
理事 吉村 長久

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