日本眼科学会:理事会から(121巻1号)
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 明けましておめでとうございます。本年も公益財団法人日本眼科学会をよろしくお願い申し上げます。

 本年は日本眼科学会が石橋達朗前理事長の時代の平成25年2月に公益財団法人に移行してから5年目に入ります。公益法人としての日本眼科学会の社会的な役割がますます大きくなってきていると考えます。その社会的な責務を考えますと:

 A.眼科を専門とする医師(眼科専門医)を育成して日本における眼科医療を担う人材を輩出することは日本専門医機構の18ある基本領域学会の一つとしての責務です。

 B.眼科医療を支える基盤としての標準的な診療を提示する診療ガイドライン(診療の手引き)が、専門医育成のコアとなるだけでなく、日本における眼科診療の基盤となってきています。これを策定し、眼科医に周知するのは日本眼科学会の責務です。

 C.災害対策など、地域をこえて日本全体で協力する必要がある緊急事態への対応も学会が意識して構築している社会貢献の一環としての責務です。

 D.世界の最高レベルの眼科医療を維持、発展させること、その倫理的な基盤を構築することなどについての社会的な責任を果たすことも必要になってきています。その一環として、公的な要請により眼科領域の先端医療に関する臨床研究を日本眼科学会が担う必要があります。

 E.日本眼科学会は眼科医および眼科医療・医学に携わる医師、研究者が構築する組織ですが、公益法人として上記のような社会的な責任を果たす組織として社会に情報を発信していく責務があります。この目的を達成するためには構成員を支援していく団体として機能する必要があります。

 我々の先達が明治30年(1897年)に日本眼科学会を創設し、第1回総会が開催されたのは明治30年2月27日〜3月1日であり、平成29年(2017年)に120周年を迎えます。区切りとしてということだけではありませんが、今後の日本の医療・医学の発展に貢献しプレゼンスを高めるために何をすべきかを考えるよいタイミングです。平成28年度を振り返り、平成29年度の日本眼科学会を考えてみます。

1.関連学会について

 眼科領域も多くの分野での研究、人材育成が関連する分科会の大きな働きによって成り立っています。それぞれの専門分野での活動は学会員全体で共有することが必要です。その理由は、いろいろな分野の標準治療は医学の進歩によって急速に変化し、新しい疾患概念が登場し、新しい治療が開発されてきます。それをすべての眼科医が共有する必要があるからです。眼科の関連学会の真摯な研鑽の結果が一部の眼科医にしか知られていないとトラブルのもととなりかねません。このようなコンセプトのもと、日本眼科学会戦略企画会議(新家 眞実行責任者)の第六委員会(根木 昭委員長)において、関連学会の在り方、日本眼科学会との権利・義務関係を明瞭にいたしました。平成28年4月の理事会・評議員会において承認された「日本眼科学会関連学会に関する規程」の一部改正および「関連学会承認審査委員会内規」に基づいて、眼科専門学会(全25学会)が日本眼科学会関連学会として認定されました(平成28年11月理事会・評議員会)。これは、日本眼科学会が関連学会を縛るものではありません。日本の眼科医が高度な専門性を持ちつつ、眼科医としてまとまって高いレベルの眼科診療を社会に向けて提供するための基本となる仕組みです。眼科医の専門医は日本眼科学会の「眼科専門医」のみであることとつながります〔詳しい制度は日本眼科学会ホームページ「関連学会」(http://www.nichigan.or.jp/member/kanren/index.jsp)のページを参照ください〕。

2.専門医育成について

 専門医制度は、この1年大きく変動しました。その経緯は誌幅の都合上ここに記すことはできませんが、結論として日本専門医機構の新専門医制度の中で「眼科専門医」を育成し、認定し、さらには継続的に更新できる体制が石橋達朗専門医制度担当理事のもと、明確になっております。重要なポイントは、研修プログラムの策定と研修施設の認定、専門医を目指す医師(「専攻医」という言葉を使うことになりました)の育成、専門医認定、更新は日本眼科学会が責任をもって行う体制を整え、日本専門医機構は研修プログラムや眼科専門医の認定・更新をチェックするという役割分担を明瞭にしたことです。これはこれまでの各学会が独自にやってきたことを日本専門医機構が支援する機関となり、眼科を含めすべての領域の専門医のレベルを保つための仕組みです。眼科専門医を目指し、かつ更新される眼科医の皆さんに直接に対応しているのはこれまでどおり日本眼科学会です。眼科専門医とはどのような診療ができなくてはならないのか、眼科のすべての領域の標準的な診療を知っていて患者さんに提供できる医師となるためにはどのような教育プログラムが必要か、について日本眼科学会は責任をもって制度を運用していきます。次世代の優秀な眼科医を継続的、体系的に、そして、日本のどこにいても資格を取得できる体制を整備することは日本眼科学会の最も大切な役割の一つですので、責任をもって業務を遂行します(詳しい制度は日本眼科学会ホームページ「専門医制度」(http://www.nichigan.or.jp/member/senmon/kenshu.jsp)のページを参照してください)。

3.眼科医療・医学の研究と日本眼科学会

 基礎的、臨床的、社会医学的研究は研究者の自発的な発想に基づき自由に行われることでオリジナルで先端的な研究成果が期待されます。その成果は、iPS細胞を用いた再生医療開発、遺伝子治療、人工臓器開発、新しい発想での診断および治療薬の開発などで、眼科を含み日本はおおいに世界に貢献しております。しかし、医学・医療の分野では、医学研究の成果が医療に大きな影響を与え、さらには社会に大きな影響を与えることから、倫理的な配慮を厳しく問われるのが社会の趨勢です。日本眼科学会では、倫理委員会(西田輝夫委員長)、利益相反委員会(澤 充委員長)の活動により、日本眼科学会が関与する臨床研究については、社会的な説明責任を果たせるような審査体制を整備しております。

 これに加えて、学会で研究成果を検証する、例えば学術総会において研究成果が検証されることなどを含め、学会が責任をもって意見を表明することが社会的に求められるようになってきました。例えば厚生労働省や文部科学省が大学や研究機関の枠をこえて、ある分野全体にまたがるテーマを検討する際に、担当公益法人学会に相談することが増えているように感じます。この傾向は今後ますます広がると考えます。学会組織は、多くの有識者が属して、その分野の最高峰の知識が集積していることから当然の流れと考えます。その期待に応えるためには、日本眼科学会が透明性、公平性を高度に意識した活動をすること、その活動を支える組織構築をすることが求められると考えます。公益法人としての定款はそれを十分に意識して作られています。今後、患者データの集積によりビッグデータベースの構築など眼科領域では日本眼科学会でしかできない仕事に取組む必要がでてきます。この研究を国民の眼科医療発展のためのみに利用できること、それを日本眼科学会が責任をもって遂行できる仕組みを構築していくつもりです。

4.危機管理体制:熊本大地震について

 平成28年4月の日本眼科学会総会の直後に熊本大地震が発生した際には本当に驚きました。しかし、石橋達朗常務理事が九州大学病院長として、全国医学部長病院長会議、国立大学病院長会議と連携しつつ災害医療の支援体制をすぐに構築されました。そのなかで、眼科医療についても質の高い情報がすぐに日本眼科学会に提供され、日本眼科医会の高野 繁会長ともすぐに連絡を取り合って、眼科医療支援体制をすぐに構築できました。東日本大震災の際に構築された、危機管理機能が発揮された瞬間です。多くの方が犠牲になる大災害は起こらないのに越したことはありませんが、いつ何時、どこに起きても対応できる体制を取るという危機管理体制が構築されています。しかし、今後は予想もしない災害などが起きる可能性があります。日本眼科学会としてどのような対策を取るべきか、平時に考えるべきであり、建設的な意見をどうぞお寄せください。

まとめ

 学会の内外には多くの問題があります。しかし、日本の眼科学のレベルは世界をリードしているという自信をもって進みたいと考えます。これまで同様、今年も前向きに日本眼科学会が発展していくために日本眼科学会会員全体のご協力が不可欠です。今年も皆様のご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。

公益財団法人 日本眼科学会
理事長 山下 英俊

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