日本眼科学会:働き方改革(124巻2号)
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働き方改革

 昨今、「働き方改革」が新聞、テレビをはじめとするマスコミでしばしば取り上げられて、病院における勤務医の勤務状況にも影響を与えております。首相官邸によると「働き方改革は、一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジ。多様な働き方を可能とするとともに、中間層の厚みを増しつつ、格差の固定化を回避し、成長と分配の好循環を実現するため、働く人の立場・視点で取り組んでいきます。」とあります。社会の高齢化に伴い、労働力不足が深刻化することが確実視されています。労働力不足を解決するためには働き手を増やす、働く時間を増やす、労働生産性を上げるなどの解決策が考えられますが、2013年に国連から長時間労働が指摘され、是正勧告がされているように、日本においては長時間労働が問題となっていますので、労働時間をこれ以上延ばすことは困難です。

 労働時間に関しては36協定で1日8時間/週40時間が法定労働時間とされ、これを超える時間外労働でも、通常1か月45時間、1年360時間の延長時間の上限基準がありました。これまでは「特別条項」を労使協定に加えることにより、事実上上限がありませんでしたが、今後は1か月100時間、2〜6か月の平均80時間に制限されることになりました。この条件を満たすことが困難である医師が少なからず存在し、この決定を医師に直ちに当てはめると医療崩壊が生じるということで厚生労働省の「医師の働き方改革に関する検討会」が別の条件を作成しました。一般的な医師には年間960時間の時間外労働が認められ、地域医療確保のため地域医療を担っている医師には地域医療確保暫定特例水準として年1,860時間の時間外労働が認められ、初期・後期研修医の研修や高度技能の育成においては集中的技能向上水準として、同様に年1,860時間の時間外労働が認められました。ただし、1,860時間においては連続勤務時間制限28時間・勤務間インターバル9時間の確保・代償休息が義務化されました。

 労働の状況は診療科によっても異なることが考えられます。特に産科では出産に備えて当直が必要です。当直が労働時間かどうかについては、2013年の最高裁判決で産科医の訴えに対して「医師の当直は労働時間」との判決が出されました。このままでは多くの産科で労働基準法違反の状態となり、集約化して産婦人科医が10名以上いないと出産を継続できなくなることが避けられない状況です。一方、幸いにも眼科においては上記の条件を超えるような過酷な労働は少ないように思います。プレジデント社による「医学部進学大百科2019完全保存版」に40歳以下の現役医師600人に対するアンケート調査の結果が掲載されていましたので、一部を紹介させていただきます。診療科の満足率では19診療科中眼科は第2位、12時間以上の労働率では第15位と少なく、労働時間満足率では94.4%で堂々の第1位となっており、他の科に比べると労働条件は比較的恵まれているように思います。

 私が所属する日本眼科学会戦略企画会議第三委員会は「組織強化と保険医療対策」を担当していますが、長期目標の一つに「勤務環境の整備と多様な働き方支援の確立」という項目があります。「会員アンケートによる会員支援要望調査」という項目もあり、日本眼科医会と協力して、勤務状況に関するアンケートを5年ごとに行っております。本年3月にアンケートを行い、800名の眼科勤務医から回答がありました。この場を借りて御礼申し上げます。結果の解析は現在行われており、近日中に詳細なアンケート結果を報告させていただきます。概要を述べますと1週間あたりの勤務時間は2013年の調査に比べ改善しており、当直やオンコールの状況も改善しています。労働の負担感も改善しています。勤務先での仕事の満足度も改善しています。もちろん労働の負担感が「かなり過重である」という回答も少ないものの認められますので、今後さらなる改善が必要です。

 医師も労働者であり、患者のニーズに応えつつ、多くの医師が充実した働き方を満喫できるようになることを期待しています。

公益財団法人 日本眼科学会
理事 大路 正人

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