日本眼科学会:Webによる学会参加を経験して、利点と欠点、今後への提言(124巻9号)
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Webによる学会参加を経験して、利点と欠点、今後への提言

 昨年4月より日本眼科学会(日眼)理事を拝命いたしました新潟大学の福地健郎でございます。微力ではありますが、精一杯、日本の眼科の発展に尽力する所存です。何卒、よろしくお願いいたします。

 さて、新型コロナウイルス感染の影響を受け、第124回日眼総会は史上初めてのWeb開催となりました。Webによる日眼総会については、前号の平形明人理事も話題にされておられました。その後にもいくつかの学会がWebで開催されました。そこで今回、私自身もいくつかの学会にWeb参加し、その際に感じた利点や欠点、今後に向けての提言について述べてみたいと思います。

 まずは日眼総会ですが、突然の思いがけない事態への対応と準備、後藤 浩総会長をはじめとする担当の先生方、関係者のご心労とご苦労に、心より感謝の意を表します。初めてWeb学会を経験した感想としては、必ずしも悪くない、様々な利点があることを発見しました。それは特別講演、招待講演、教育セミナー、サブスペシャリティサンデーで発揮されていたと思います。最大の利点は繰り返しの視聴が可能なことです。吉冨健志教授、村上 晶教授の特別講演は日眼総会にふさわしい学術的で格調の高いご講演でした。また招待講演のCarol Shiellds教授、Soon Phaik Chee教授は、聞き取りやすい英語で、とても丁寧にお話しされていました。いずれのご講演についても、私にとっては日頃なじみのない分野であったこともあり、概ね3回ほど繰り返し拝聴しました。途中、ちょっと理解が追いつかなくなった部分では停止、戻って確認、これはまさにWeb講演ならではだと思います。また、在宅で学会に参加できることに対するニーズにも気がつきました。私どもの施設からWeb参加したメンバーも異口同音に、参加して良かったとの意見でした。それぞれの事情で学会に直接参加できない先生方は多数おられます。視能訓練士をはじめとする医療スタッフの皆さんから、勉強したいがなかなか機会がないという話をよく聞きます。

 一方で、例えばシンポジウムは単に同じテーマに関して続けて講演がされるということではないということが理解できました。シンポジウムは物語の起承転結のようなもので、Webで個別に聴くというのは、いわゆる相互作用、相乗作用に欠けます。シンポジウムは、演者と座長が共同で一つの物語を構築するということなのではないかと改めて認識しました。同様に、一般口演での質疑応答は重要です。スライドの提示のみではなかなか演者の意図が伝わりません。演者と座長、会場に出席の先生方とともにプログラムが生かされていることがよく分かりました。あとは、やはり学会、学術集会の目的は、ただ単に学術的な内容だけではなく、人と人とのコミュニケーションがあります。本来のあるべき姿は一堂に会して互いに発表し、議論する場なのだと思います。また、イベントという要素があり、演者の先生方の熱意が直接伝わるようなリアリティはやはりライブならではだと思います。

 新型コロナウイルス感染が克服され、これまで行われてきたような形式での学会開催が再び可能となったとしても、「Web参加」という形式を残す、加えるということを検討していくべきではないかと思います。日本の眼科医療の質を高め、維持するための役割を担うためにも大切な議論になるのではないかと思います。ただし、経費等の条件が整うことが大前提であり、現地への参加とWebによる参加には格差をつけるべきという意見もあります。Web参加ではアクセスできるプログラムに制限をかけるとか、専門医の点数に差をつけるなどの工夫が必要だと思います。議論をぜひ進めていきたいと思います。

 今回の新型コロナウイルス感染によって引き起こされた事態は、今後の私たちの生活スタイル構築にとって大きな転換点になるだろうことは想像に難くありません。在宅勤務しかり、Webによるオンライン講義しかりです。新潟大学においても、仮に来年以降、従来どおりの対面による講義が可能となったとしても、オンライン講義の併用について検討していくことになりました。今行われているWeb学会の経験を踏まえて、今後の眼科におけるより有意義な学会、学術集会のあり方について、さらに議論するきっかけになることを期待したいと思います。

公益財団法人 日本眼科学会
理事 福地 健郎

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