日本眼科学会:目の病気 サルコイドーシス
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ぶどう膜の病気

サルコイドーシス

はじめに
 サルコイドーシスは肺や目、リンパ節、皮膚、心臓など、さまざまな臓器に小さな腫れ物(肉芽腫)が形成される疾患です。患者数は年々増加傾向を示しており、厚生労働省の登録患者数は2010年の時点で約2万人に達しています。目の病変は肺に次いで多くみられ、ぶどう膜炎という目の炎症を生じます。サルコイドーシスによるぶどう膜炎は我が国におけるぶどう膜炎の中でも最も頻度の高い疾患です。

原因・疫学
 原因は不明ですが、何らかの病原微生物の感染がきっかけとなってからだの中の免疫反応が過剰に反応することでサルコイドーシスが発症すると考えられています。サルコイドーシスは20〜30代と60代に緩やかなピークを持つ2峰性の分布を示し、特に50代以降は女性に多くみられます。

症状
 目には、ぶどう膜炎・網膜の血管の炎症(網膜静脈炎)が起こります。目がかすむ、まぶしい、充血、黒い小さい点が飛ぶ(飛蚊症)といった症状があり、慢性の経過をたどることが多いです。目の中で炎症が強く起こったり、長い間炎症が続くと網膜の中心部(黄斑)が腫れて網膜が障害されたり、また緑内障や白内障などが合併すると視力が著しく低下することがあります。全身の症状では咳や息切れなどの肺の症状、皮膚の結節(腫瘍のようなかたまり)などの症状がみられることがあります。

診断・全身検査
 一般的な眼科検査に加えて、蛍光眼底(けいこうがんてい)造影検査で炎症の活動性を確認します。最近では、黄斑のむくみを観察するために光干渉断層計(ひかりかんしょうだんそうけい)による検査を行うことがあります。
 サルコイドーシスによるぶどう膜炎は目全体に炎症が起こる汎(はん)ぶどう膜炎の形をとることが多いです。目の所見として前房(ぜんぼう:角膜と虹彩の間の空間)に炎症の細胞が浸潤し、角膜と虹彩のつけ根(隅角(ぐうかく)といいます)の部分に結節やテント状の癒着を認めることが多いです。さらに硝子体(しょうしたい)のにごり(混濁)、網膜の血管の炎症、網膜の滲出斑(しんしゅつはん)などが認められます。炎症が強い場合には眼圧が上昇し緑内障も合併することがあり注意が必要です。
 サルコイドーシスでは肺や皮膚、心臓などに病変が生じるため、全身の検査(血液検査、ツベルクリン検査、胸部X線検査、心電図検査)が必要になります。特にサルコイドーシスの患者さんではツベルクリン検査が陰性になることが多く、重要な所見となります。また肺のリンパ節が腫れて大きくなることが多いため、胸部CT検査や呼吸器内科で気管支鏡検査を行うことがあります。さらに病変部位(皮膚やリンパ節など)を採取して病理検査をする場合もあります。

治療
 目のサルコイドーシスは比較的視力予後は良く重大な合併症を起こすことは少ないですが、慢性化することが多い病気です。ぶどう膜炎や網膜の血管の炎症が軽い場合は炎症を抑えるための副腎皮質ステロイド(以下、ステロイド)の点眼、虹彩の癒着を防ぐための散瞳薬(さんどうやく)の点眼で治療を行います。
 眼底の炎症が強い場合、視神経に炎症がある場合、硝子体のにごり(混濁)が強い場合は、ステロイドの内服が必要になります。サルコイドーシスはステロイドの内服で十分な治療効果が得られることが多く、治療が困難な人は少数です。ステロイドの内服は効果的ですが、ある程度の長期間(3〜6か月)にわたって継続することが必要です。薬の量を減らすと再発することもあり、炎症が慢性化することも多いため自覚症状がなくなっても定期的な通院が必要です。
 最近では硝子体のにごりが極度に強い場合や、網膜に増殖膜(ぞうしょくまく)が形成されて網膜剥離(もうまくはくり)が生じている場合は硝子体手術を行うこともあります。白内障や緑内障が進行した場合、また黄斑のむくみ(黄斑浮腫)などの合併症が生じた場合は、それらに対する治療も行います。
 目以外の全身症状として大きな障害を起こすことは少ないですが、サルコイドーシスは慢性の病気のため、長い経過の中では心臓や脳神経に肉芽腫ができて生命に危険が及ぶことがあります。そのため年に数回は全身の検査(血液検査やレントゲン撮影)を行い、全身状態の変化について定期的に確認しておくことが重要です。

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