日本眼科学会:目の病気 コンタクトレンズ障害(1)急増の背景
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コンタクトレンズ障害(1)急増の背景

[ (1)急増の背景   (2)原因と病態   (3)正しい予防 ]

はじめに
 1991年に、使い捨てソフトコンタクトレンズが発売されてから、コンタクトレンズ(CL)装用者が急増しました。CL装用人口は全国で1,500万〜1,800万人ともいわれ、国民の10人に1人がCLを装用していると推測されています(図1)。それに伴いCLによる眼障害が急増し、CL装用者の10人に1人に眼障害が生じていると推測されています。その背景にはケア方法が簡便になったことやCL量販店の安売り販売、そしてインターネット販売の普及などがあります。
 CL眼障害の原因は装用者側と処方する医師側、そして販売者側に問題があると考えられます。装用者はCLが高度管理医療機器である認識に乏しいために、正しい使用法、レンズケアそして定期検査を怠っていることなどがあります。また、処方する医師そして販売者が同様の正しい方法を指示していないことがあります。
 処方する医師は眼科知識を備えた眼科専門医による処方、そして販売者側はCL販売営業管理者による適切な販売が必要です。また、医師の処方なしでCLを販売していることが少なくありません。

図1.コンタクトレンズ装用者の急増
ディスポ系ソフトコンタクトレンズ(SCL):
毎日使い捨てSCL、1週間連続装用SCL、2週間交換SCL、定期交換SCL

国民の10人に1人がコンタクトレンズを装用
 使い捨てタイプのソフトコンタクトレンズ(SCL)の普及により、CLが使いやすい状況になってきています。CLの装用人口は2008年で1,500万〜1,800万人ともいわれており、国民の10人に1人がCLを装用していると推測されています(図1)。

中高生のコンタクトレンズ装用者の増加
 日本眼科医会(日眼医)が平成12年、平成15年そして平成18年に、全国の小中高生を対象に実施したコンタクトレンズ装用状況に関する調査によると、平成12年、平成15年そして平成18年と調査年度ごとに、中高生の装用人数が全学年で有意に増加していました(表1)。

表1.平成12年、15年、18年に全国で実施した
小中高生を対象としたコンタクトレンズ装用状況

(社団法人日本眼科医会調査結果より)
  平成12年
調査人数 102,924名
平成15年
調査人数 92,797名
平成18年
調査人数 101,571名
小学生 44校 19,235名
装用31名 0.2%
30校 12,714名中
装用12名 0.1%
54校 29,792名中
装用36名 0.1%
中学生 61校 33,265名
装用1,544名 4.6%
63校 30,627名中
装用1,727名 5.6%
53校 25,598名
装用1,511名 5.9%
高校生 56校 50,424名中
装用11,027名 21.9%
60校 49,456名中
装用11,492名 23.2%
55校 46,181名
装用11,640名 25.2%

コンタクトレンズの種類
 CLには大きく分けて、ハードCL(HCL)とSCLの2種類があり、SCLの使用者が、全装用者の約7割を占めています。SCLでは従来型の1〜2年間使用するSCL以外に1990年代前半から1日使い捨て、1週間使い捨て、2週間頻回交換SCL、定期交換SCLといった、いわゆる「使い捨てSCL」、「ディスポ系SCL」といわれるSCLが登場し、装用者も増えています(表2、3)。

表2.コンタクトレンズの種類1
ハードコンタクト
レンズ(HCL)
・異物感を生じやすい
・はずれやすい
・障害の初期に痛くなるため、重篤な角膜障害を生じにくい
・角膜の乱視矯正によい
ソフトコンタクト
レンズ(SCL)
・装用感がよい
・バンデージ効果により角膜障害に気付きにくい
・汚れやすい
・角膜の乱視矯正が低い
・耐久性に劣る

表3.コンタクトレンズの種類2
1日使い捨てSCL 目に入れたレンズはその日のうちにはずして再使用しない
1週間使い捨てSCL 最長1週間を限度に連続装用で使用。一度はずしたレンズは再使用しない
2週間頻回交換SCL 最長2週間を限度に毎日出し入れ使用するが、再使用しない
定期交換SCL 毎日出し入れ使用するが、一定の期間(4週間、1か月、3か月、6か月)使用したレンズは再使用しない。使用できる期間はレンズにより異なる
従来型CL ハードCLは2〜3年間使用、ソフトCLは1〜2年使用

コンタクトレンズ装用者の10人に1人に眼障害が生じている
 日眼医の「CLによる眼障害アンケート調査」結果によると、CL眼障害者は平成13年3月までの1年間に68,045件でした。平成15年1〜2月の2か月間に26,137件あり、全国では約10%の眼障害が起こっていることが推計されます(図2)。以上の調査は日眼医に属している医療機関での調査のため日眼医に属さない医療機関の報告は含まれていません。したがって、さらに多くの眼障害者が推計されます。

図2.コンタクトレンズ装用者の10人に1人に眼障害が生じている
【角膜潰瘍】21歳の女性。SCLの装用によって角膜炎を起こし、何度も眼科医にSCLの中止を勧告されましたが、無視し角膜潰瘍を発症しました。矯正視力は0.04。
(慶應大学医学部眼科 宇津見義一講師提供)

1週間連続装用使い捨てSCL装用者に眼障害の発症率が高い
 ハードコンタクトレンズの場合、目に異物感があると本人はすぐに気付いてはずすので、障害が起こっても重症化しにくい傾向にあります。一方、薄くて装用感のよいソフトレンズの場合は、障害が起こっていることに気付きにくく、異物感や痛みを感じたときにはすでに症状が悪化しているケースが多くみられます。
 表4のように、HCLよりもSCL、なかでも「1週間連続装用使い捨てSCL」で眼障害の年間発症率が高いことが分かります。また、「2週間交換SCL」は使用期限を守らないことや、不十分なケア方法などにより障害が増加していると考えられます。

表4.コンタクトレンズによる眼障害の発症率(レンズの種類別)
  CL眼障害件数 年間CL眼障害数
(推定)
CL装用者 年間発症率
ガス(酸素)透過性HCL 130 1,560 27,936 5.6%
従来型SCL 102 1,224 10,991 11.1%
1日使い捨てSCL 22 264 8,092 3.3%
1週間連続装用使い捨てSCL 6 72 481 15.0%
2週間交換SCL 153 1,836 19,171 9.6%
合計 413 4,956 66,671 7.4%

〔日本コンタクトレンズ協議会コンタクトレンズ眼障害調査小委員会(糸井素純、植田喜一、宇津見義一、吉田 博、岡野憲二)平成13年10月 松本市・下関市・城陽市・横浜市における46施設内の全CL装用者の眼障害調査報告より〕

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