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外国誌要覧

雑誌 Am J Ophthalmol 146:404-409,2008.
題目 高齢者の認知機能障害と抑うつ状態に対する白内障手術の影響
著者 石井晃太郎1)2)、加畑 隆通2)、大鹿 哲郎1)
1)筑波大学臨床医学系眼科、2)水戸済生会総合病院)
要旨  高齢化社会が進むに伴って、高齢者の認知機能障害および抑うつ状態などは増加傾向にある。白内障手術後に認知機能が改善を認めることは報告されているが、その機序は不明であった。
 今回我々は、両眼の白内障手術を施行した102例(204眼)に対して、手術の前後で視覚関連quality of life(QOL)、認知機能、抑うつ状態を定量的に測定し、各々の相互関係を検討した。その結果、白内障手術によって視覚関連QOL、認知機能は有意に改善し、抑うつ状態は改善傾向を示した。また、各パラメターの手術による改善度は互いに有意に相関していた。
 高齢者の抑うつ状態は、認知機能障害の主な原因の一つである。今回の我々の検討では、白内障手術によって視覚関連QOLが改善した患者ほど認知機能および抑うつ状態が改善していた。白内障手術は、視覚に関連したQOLを有意に改善するとともに、高齢者の抑うつ状態および抑うつ偽認知症を改善し、患者の社会生活機能を大きく改善することが示された。(日眼会誌 113:54,2009から転載)
 
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