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外国誌要覧

雑誌 Arch Ophthalmol 128:206-210, 2010.
題目 日本人家族性アミロイドーシス患者における肝移植後の眼合併症の長期経過
著者 原  竜平1)、川路 隆博1)、安東えい子1)、大矢 雄輝2)、安東由喜雄3)、谷原 秀信1)
1)熊本大学大学院生命科学研究部視機能病態学分野、2)熊本大学大学院生命科学研究部移植外科学、3)熊本大学大学院生命科学研究部病態情報解析学分野)
要旨  家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)における眼合併症の発症・進行について、肝移植(LT)が及ぼす影響の長期的な検討を目的として研究を行った。FAP ATTR Val30Met患者でLT後の22名に関し、虹彩縁へのアミロイド沈着・虹彩縁の不整化・硝子体混濁・緑内障の各合併症について、発症時期・頻度を長期的に検討した。FAPの平均発症年齢は33歳、平均観察期間は発症後9.8年、LT後7.2年であった。すべての眼合併症はLT後も発症および進行を認めた。虹彩縁へのアミロイド沈着や虹彩縁の不整化は、硝子体混濁や緑内障より先に出現する傾向にあった。硝子体混濁と緑内障の発症頻度はLT施行時には2.3%と0%であったが、LT後10年でそれぞれ80%、50%と増加した。LT後5年目時点での眼症状進行群と非進行群における症状進行の危険因子の検討では、FAP発症後期間の長さが唯一の危険因子であった。FAPの若年発症かつ硝子体混濁を生じた症例において、LTの有無による臨床的特徴の違いを検討したところ、LT群の方が硝子体混濁の進行が早く症状も重篤であった。FAPの眼症状は、LT後も発症および進行することが分かった。(日眼会誌 114:553,2010から転載)
 
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