ガイドライン・答申

2020/12/10

未熟児網膜症に対する抗VEGF療法の手引き

未熟児網膜症眼科管理対策委員会

I 緒言

 未熟児網膜症(retinopathy of prematurity:ROP)は、小児に重篤な視覚障害を起こす危険がある疾患である。その治療は、これまで光凝固と網膜硝子体手術が主体であったが、抗血管内皮増殖因子(vascular endothelial growth factor:VEGF)療法が新しい選択として加わるようになった。これまで抗VEGF薬は適応外で使用されていたが、ラニビズマブ(ルセンティス®)が国際共同治験を経て、本邦でも2019年11月に認可された。さらに他の薬物の治験も進んでいる。
 一方で、ROPに対する抗VEGF療法の適応はまだ十分に定まったとはいえない。長期的な眼や全身の合併症については、まだ治験での調査が継続中である。投与の方法は、成人の硝子体内注射とは異なる点も多く、注意が必要である。
 そこでこのたび、日本眼科学会を中心とする4団体の合同委員会では「未熟児網膜症に対する抗VEGF療法の手引き」を作成した。ROP診療に役立てていただき、患児の重篤な視力障害を防ぐことに寄与できれば幸いである。