English
会員専用コンテンツ
I はじめに
近年、医療従事者、特に勤務医の過酷な勤務環境が指摘され、勤務医の労働環境に関する報告も散見されるようになっています。 昨年、時間外労働の上限規制や有給休暇の消化など、労働者の勤務環境に具体的に切り込んだ働き方改革関連法が施行されました。この中で、医師は時間外労働規制の対象とはするが、医師法に基づく応召義務等の特殊性を踏まえ、2024年を目途に規制が開始されることが決定されています。ただし、医師不足の地域での勤務や技術向上に努めるべき若手医師に関しては、原則を上回る上限時間数が設定できるとするなど、非常にグレーな部分も多いのが現状です。このような背景のもと、勤務医の環境は今後大きく変わっていく可能性があり、我々自身が勤務状況や問題点を把握することが非常に重要になってきます。 2013年に日本眼科学会(日眼)と日本眼科医会(日眼医)は共同で「眼科勤務医の勤務環境に関する調査」として眼科勤務医の勤務環境に関するアンケートを行い、労働時間、当直、オンコールなどの各種勤務環境に関して分析しました。今回、同様のアンケート調査を行い、前回の調査と比較し、眼科勤務医の労働環境の変化と問題点に関して検討しました。
日本眼科学会戦略企画会議第三委員会 「眼科勤務医の勤務環境に関する調査」担当 大路 正人1)、堀 裕一2)、今本 量久3)、益原 奈美4)、原 祐子4) (1)日本眼科学会理事、2)日本眼科学会常務理事、3)日本眼科医会常任理事、 4)日本眼科医会理事)
一覧へ戻る