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日本眼科学会会員 各位
公益財団法人日本眼科学会
ヒドロキシクロロキン(免疫調整剤)は、「皮膚エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス」の治療薬で、症状の改善や再燃予防に有用とされ、世界的にもエリテマトーデスの標準治療薬と位置づけられている重要な薬剤です。日本においては、2015年9月にサノフィ株式会社より「プラケニル®錠200mg」が発売されており、このたび、沢井製薬株式会社より後発医薬品(ヒドロキシクロロキン硫酸塩錠200mg「サワイ」)が発売となりました。 ヒドロキシクロロキンは、過去に薬害(クロロキン網膜症)を生じたクロロキンと構造が類似しており、ヒドロキシクロロキンの投与により網膜症等の重篤な眼障害が発現することがあります。網膜障害に関するリスクは用量に依存して大きくなり、また長期に服用される場合にも網膜障害発現の可能性が高くなるため、投与に際しては網膜障害に対して十分に対応できる眼科医と連携のもと、ヒドロキシクロロキン投与開始時ならびに投与中は定期的に眼科検査を実施することとされております。 本件については、(各都道府県等衛生主管部(局)長および)日本眼科学会、日本網膜硝子体学会を含む関係学会代表者宛に、平成27年7月3日に厚生労働省医薬食品局審査管理課長ならびに厚生労働省医薬食品局安全対策課長より注意喚起が発出されました。これらに伴い、日本眼科学会では「ヒドロキシクロロキン適正使用のための手引き」(日本眼科学会雑誌 120: 419-428, 2016)および「ヒドロキシクロロキン(プラケニル錠®)の眼科定期検査および副作用調査への協力のお願い」も発表しています。 これらの状況を鑑み、会員各位には、 1)ヒドロキシクロロキン硫酸塩錠200mg「サワイ」投与に伴う投与前および投与中の定期眼科検査へのご協力 2)定期眼科検査結果の処方医へのフィードバックへのご協力 3)ヒドロキシクロロキン硫酸塩錠200mg「サワイ」投与患者で網膜症を含む眼科的有害事象が生じた場合の沢井製薬株式会社への副作用報告ならびに詳細調査依頼へのご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。
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