霰粒腫とは
眼瞼(まぶた)にできた“しこり”です。涙の成分を分泌する脂の腺(マイボーム腺)の出口が詰まり、その中に貯まった脂を処理する過程で肉芽腫を形成したものです。大きさは5mm以下の小さなものから、1cm超える大きなものまで様々で、上下どちらの眼瞼にもできることがあり、乳幼児から高齢者までみられる病気です。時にはしこりの周りにも炎症が及んで、赤く腫れたり、肉芽腫が皮膚の外へ出てくることもあります。
俗に、ものもらい、めばちこ、めいぼなどと呼ばれる病気の一つです。
霰粒腫の症状
症状は眼瞼の腫れや異物感です。典型例では痛みも赤みもほとんどなく、眼瞼にコロコロとしたしこりを触れます。強い炎症を伴う場合は麦粒腫と酷似することがあります。自然に吸収していくことが多いですが、吸収には長期間要することがあります。
霰粒腫の治療
炎症が強い場合には麦粒腫との鑑別のためにも、まず抗菌薬や炎症を抑える薬で消炎を図ります。しこりが大きい場合やなかなか吸収しなくて困る場合には、マイボーム腺内に形成された肉芽腫を摘出する手術をします。また症例によって、しこりにステロイド懸濁液を注射する治療もあります。
霰粒腫に似た病気として以下のようなものが挙げられます。
麦粒腫、瞼板内角質嚢胞、涙嚢炎、涙小管炎、眼窩蜂窩織炎、悪性腫瘍など。
悪性腫瘍との鑑別は特に重要です。高齢者では霰粒腫と思われた病変の中に脂腺癌などの悪性腫瘍が含まれていることもあります。特に高齢者でなかなか治らない場合などでは病理検査を含めた精査が必要です。