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人が得る情報の80%は、眼から入るといわれています。“物をしっかり見る”ということは、人間の日常生活においてきわめて重要です。情報化が年々進んでいる現代において、視覚はますますその重要性を増しています。 一方で、眼に対するストレスも激化の一途を辿っています。子供がスマートフォンを見る時間は増え、小児における近視の増加が問題となっています。大人もIT装置に囲まれ、眼を酷使することによって、眼の疲れや不調を訴える方が増えています。 高齢化社会においてより高い生活の質(QOL)を維持するためにも、眼の健康は非常に重要です。現在、中高年の失明原因の1位は緑内障、2位は糖尿病網膜症で、網膜色素変性症、加齢黄班変性がそれに続きます。網膜色素変性症の治療法は確立していませんが、それ以外の病気は、早期発見・早期治療で進行を遅らせ、失明を防ぐことができるようになってきました。 日本眼科学会は、皆様の眼の健康維持に寄与するために、多くの事業や研究を行っています。タイムリーで適切な情報提供を行う一方で、iPS細胞による再生医療や人工知能(AI)などの最先端の研究を積極的に進めています。皆様に寄り添い、お役に立てる日本眼科学会でありたいと願っています。
公益財団法人 日本眼科学会 理事長 大鹿 哲郎