LASIK
LASIKは、フェムトセカンドレーザーというレーザーを用いて角膜の表層部位にフラップを作製し、それをめくって角膜実質を露出させ、そこにレーザーを照射して角膜実質の一部を切除しすることにより角膜の屈折力を変化させ、屈折以上を矯正します。フラップはレーザー終了後、元に戻すため、角膜表面が術後すぐに元に戻るため、術翌日から視力が改善し、また疼痛が少ないことが特徴です。
局所麻酔で数分程度で終了する手術です。
なおLASIKは角膜が薄い方、円錐角膜の方、遺伝性の角膜変性症の方は受けることができません。
対象
屈折異常(主に軽度~中等度の近視、遠視、乱視)
治療の方法
麻酔は通常局所麻酔(点眼麻酔)で行い、数分程度で終了します。角膜にフラップを作製し、そのフラップをめくった後にレーザーを照射して角膜の一部を切除することにより角膜の屈折力を変化させて屈折異常を矯正します。最後にフラップを戻して終了となります。よって術後は角膜が以前より薄い状態となります。
合併症
まれな術中合併症として、フラップがうまく作製できないことがあります。術後では、ドライアイ、グレア・ハロー(光が滲んで見える現象のこと)、過矯正、低矯正があります。そのほか、頻度は低いですが、複視(物がダブって見えること)、惹起乱視、感染、角膜混濁、上皮迷入などさまざまな合併症が報告されています。また術後、元の屈折状態に戻ってくることもあります。
治療を受ける際の注意
上記のような合併症が生じ得るため、以下の方は注意が必要、もしくは禁忌と考えられます。
- リウマチなどの自己免疫性疾患をお持ちの方
- 免疫抑制状態の方(末期がん、HIV感染など)
- 重度のドライアイの方
- ぶどう膜炎、ヘルペスなどの角膜感染症の既往のある方
- 緑内障、白内障のある方
- 円錐角膜など角膜菲薄化のある方
- 近視が著しく強い方
- 瞳孔径の大きい方
- 角膜ジストロフィ(遺伝性角膜変性症)にかかっている、もしくは家族歴のある方
第4回日本眼科医会記者懇談会発表資料(2016.6.14)「屈折矯正手術の問題点・注意点」
第4回日本眼科医会記者懇談会発表資料(2016.6.14)「屈折矯正手術の現状」
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