病名から調べる

内反症

原因・病態

■内反症とは

一般的に「逆さまつげ」と呼ばれるものです。まつげが何らかの原因で角膜(くろめ)に接触した状態をいいます。
まつげは本来、まぶたの縁から外側(眼球とは反対方向)へ自然にカールして眼球にあたらないようになっています。内反症は「睫毛乱生」「睫毛内反症」「眼瞼内反症」の3つの病名を含んでいます。
  • 睫毛乱生
    まぶたの向きには異常がなく、正常なまつげの中で何本かが眼球に向かって生えている状態を指します。まつげの毛根の周囲で起きた炎症による傷跡などが原因で、まつげの生える方向が不規則になってしまうものです。
  • 睫毛内反症
    乳幼児において、まぶたの向きが正常にも関わらず、下まぶたの皮膚や皮下脂肪が過剰なことが原因で、盛り上がった皮膚によってまつげが眼球の方向に押し込まれている状態です。4~5歳になって顔が引き締まってくると治ることが多いため、あまり程度がひどくなければ経過をみます。
  • 眼瞼内反症
    まつげだけではなく、まぶた全体が内側(眼球の方向)を向いてしまう状態です。主に加齢によって、下まぶたを支えている組織やまぶたを閉じる筋肉がゆるんだり、まぶたの皮膚がたるむことが原因とされています。
  • ■内反症の症状

    角膜に常に傷がつき、ゴロゴロしたり涙が出たり、充血が続くことがあります。重症の場合は視力が低下することもあります。

    ■内反症の治療

    症状がひどいケースでは手術が必要となります。
    逆さまつげを切ったり抜いたりすると、今度は先がとがったまつげが生えてきて角膜を傷つける場合があるので、自己処理は注意が必要です。

    内反症に似た症状として以下のようなものが挙げられます。
    ドライアイ、角膜感染症、角膜びらんなど。